管理部門20年の視点で解説する 三世代のお金管理

親のお金、子どもはどこまで知るべき?

75歳の義母の確定申告を手伝って気づいたこと

親が倒れたとき、
通帳や証券口座の場所を、あなたは把握していますか?

先日、75歳の義母の確定申告を手伝うことになりました。

年金の源泉徴収票はきちんと保管してありました。
株を運用しており、配当をもらっていたことがわかったのですが、
ところが、株の配当に関する書類が見つかりません。

私 「特定口座ですか?一般口座ですか?」
義母「えー、息子がやってくれたからわからない」
私 「配当の支払通知書はありますか?」
義母「ないわねぇ。捨てちゃったかもしれない」

悪気はありません。
終活のひとつで、断捨離をしっかりする義母。
ただ、必要だと思っていなかっただけなのです。


親世代は「悪くない」。でも、困るのは子どもです。

親世代は、汗水たらして働き、貯金をし、堅実に生きてきた方が多いです。
制度や税金の細かい仕組みまで把握していなくても、不思議ではありません。

しかし現実には、高齢者は公的年金だけではなく、

  • 株の配当
  • 医療費控除
  • パート、アルバイトなどの給料
  • 確定申告
  • 住民税や国保の計算

普通に生活していてもこれらが複雑に絡みます。

普段は問題なくても、
いざ子どもが関わる場面になると、「全体像が見えない」状態になりがちです。

今回のケースも、まさにそれでした。


今回の状況

義母は75歳。
主な収入は年金です。

株を保有しており、年間約10万円の配当がありました。
証券口座は一般口座。配当は銀行口座で受け取っています。

ところが、

  • 配当計算書が見つからない
  • 証券会社の年間取引報告書は出ない
  • 支払の取扱者がどこか分からない

という状態でした。

結局、信託銀行に確認し、再発行してもらいました。

もし私が手伝わなければ、
「確定申告しなくてもいいだろう」で終わっていた可能性もあります。
確定申告しなくても、本人の生活には支障はありませんが、
還付金を受ける権利は自ら放棄してしまっているのです。


親のお金で困ることは、大体この3つです

今回の経験から、よくある問題は大きく3つだと感じました。

① 書類が揃っていない、まとめられていない

大事な書類ほど、意外と捨てられています。
あるいは、封は開けてあるけど、中身はそのままで引き出しの中にしまってあります。

② 銀行口座、証券口座の種類が分からない

使っている銀行はまだしも、もう使っていない銀行は突然でてくることも。
証券会社の一般口座か特定口座かNISAか、本人も理解していないことがあります。

③ 子どもが全体像を把握していない

どこの銀行を使っているのか?口座はいくつあるのか?
株はどこの証券会社なのか?
そもそも確定申告が必要なのか?

この「全体像の不在」が一番困ります。相続したときに、聞いてない通帳が見るかることもよくあります。


子どもは、どこまで知るべきか

私は、すべてを管理する必要はないと思っています。
一番は親自身がしっかり管理し、それを「見える化」しておけばよいからです。

ですが、最低限、

  • 年金の種類
  • 銀行口座
  • 証券口座の有無
  • 確定申告の有無

これくらいは把握しておいた方がいいと感じました。

それは「支配」ではなく、
将来の混乱を防ぐための準備です。


会社では当たり前のことが、家庭では曖昧です

私は長年、管理部門で働いてきました。

会社では、

  • 決算書があります
  • 年末調整をします(従業員の確定申告を会社が代わりにしているようなものです)
  • 監査や税務調査で資料を求められます
  • 資金繰りでお金の管理をします

お金の流れは、常に「見える化」されています。

一方、家庭ではどうでしょうか。

「なんとなく大丈夫」
「通帳はある」
「たぶん足りる」
「面倒くさいしわからないからいいや」

この状態が多いのではないでしょうか。

私は思います。

整理とは、
減らすことではありません。

見える状態にして、判断できるようにすることです。


このブログで書いていくこと

このブログでは、

  • 親のお金
  • 自分のお金
  • 子どものお金

三世代のお金を、実務目線で整理していきます。

節約術や投資の煽りではなく、
「制度」「手続き」「実務」の視点から。

親が元気なうちにできること。
子どもが困らないために知っておくべきこと。

少しずつ、具体的に書いていきます。

同じような状況で悩んでいる方の参考になれば幸いです。

この記事をシェアする

記事一覧へ戻る

コメント Comments

コメント一覧

コメントはありません。

コメントする

トラックバックURL

https://takatomo2021.biz/parent/00001.html/trackback

関連記事 Relation Entry