はじめに
配当収入がある場合、
- 総合課税
- 申告分離課税
のどちらを選ぶかで結果が変わります。
ただし、
一律でどちらが有利とは言えません。
この記事では、
年金収入+配当収入のケースでの判断基準を整理します。
総合課税と申告分離課税の違い
まずはシンプルに整理します。
■ 総合課税
- 年金収入と配当収入を合算して計算
- 税率は所得に応じて変動
- 配当控除あり
■ 申告分離課税
- 配当収入は他の所得と分けて計算
- 税率は一律20.315%
- 損失と相殺できる
どちらの課税方法が有利か?
結論からいうと、次の通りです。
■ 損失がない場合
総合課税が有利になるケースが多い
■ 損失がある場合
申告分離課税を検討する
具体的なケース
ケース① 年金収入+配当収入20万円の場合
- 年金収入110万円
- 配当収入20万円
この場合、
総合課税でも課税所得はほぼゼロになるため、
申告分離課税にしても結果は大きく変わりません。
結論:
総合課税で問題ありません。
ケース② 年金収入+配当収入80万円の場合
- 年金収入110万円
- 配当収入80万円
総合課税にすると、
- 所得税が発生
- 住民税も増える
一方、申告分離課税なら
- 税率は20.315%固定
- ただし配当控除は使えない
この水準から判断が分かれます。
ケース③ 損失あり
- 繰越損失あり
- 配当収入あり
この場合は明確です。
申告分離課税で損益を通算することで、
税負担を抑えることができます。
判断の考え方(実務)
最終的には次の3点で判断します。
① 損失があるか
ある場合は申告分離を検討
② 配当額の大きさ
少額 → 総合課税
大きい → 要検討
③ 所得水準
低所得 → 総合課税有利
高所得 → 申告分離課税の検討
重要な注意点
総合課税を選ぶと、
- 住民税
- 後期高齢者医療
- 介護保険
にも影響します。
還付金額だけで判断しないことが重要です。
まとめ
配当収入の課税方法は、
「どちらが正しい」ではなく
状況によって最適が変わるものです。
- 損失がない → 総合課税
- 損失がある → 申告分離課税
- 中間は金額で判断
この順番で考えれば迷いません。
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