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親の確定申告|医療費控除は使える?年金+配当がある場合の判断基準(令和7年度版)

親の確定申告|医療費控除は使える?年金+配当がある場合の判断基準(令和7年度版)

はじめに

親の確定申告を手伝っていると、

「医療費控除も入れた方がいいのでは?」

と迷うことがあります。

ただ、年金世帯の場合は、
必ずしも医療費控除を入れる意味がある、とは限りません。

本記事では、

・医療費控除の基本ルール
・年金収入+配当収入の場合に意味があるかどうか
・簡単な計算方法

を実務目線で整理します。


医療費控除の基本ルール

医療費控除は、

(年間医療費 − 保険金等)− 10万円
または
(年間医療費 − 保険金等)− 所得×5%

のいずれか低い方を基準に判定します。

重要なのは、

「10万円超えなければ使えない」わけではない

という点です。


年金世帯は“所得×5%”が基準になることが多い

総所得金額等が200万円未満の場合、

10万円ではなく

所得×5%

が基準になります。

年金世帯はこのケースに該当することが多いです。


まずはこの計算だけしてみる

手順① 総所得金額を確認する

モデルケース:

・年金収入110万円
・配当80万円(総合課税)

年金110万円の場合、公的年金等控除で所得は0円。

配当80万円がそのまま所得になります。

→ 総所得金額 80万円


手順② 基準額を出す

80万円 × 5% = 4万円


手順③ 医療費と比較する

年間医療費 12万円
保険金受取なし

12万円 − 4万円 = 8万円

この8万円が医療費控除の対象になります。


所得税はどれくらい変わる?

所得税率が5%の場合、

8万円 × 5% = 約4,000円

還付金が増える計算です。


正直な実務判断

年金+少額配当のみで、

もともと所得税が発生していない場合は、

医療費控除を入れても還付は増えません。

一方で、

・配当が増えている
・他の所得がある
・今後配当額が増える可能性がある

場合は、意味が出てきます。


保険金を受け取っている場合

医療費控除は、

支払った医療費から

・入院給付金
・高額療養費
・生命保険の給付金

などを差し引きます。自己負担分のみです。

医療費より保険金の方が多い場合は、

控除は使えません。


結論

医療費控除は、

「とりあえず入れる」制度ではありません。

まずは、

総所得 × 5%

を計算し、

医療費がそれを超えるかどうかを確認します。

年金世帯の場合、

思っているより使えるケースもあります。


👉 配当を総合課税で申告する方法はこちら
親の確定申告|年金+配当を総合課税で申告する方法(令和7年度版)

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